葉流座

-ことの葉うた語り-

吉野二人静 -学園前ホール-

2018.11.3
学園前ホール主催で学園前アートフェスタに参加いたしました。
静御前が奈良の吉野の地を背景ぬ繰り広げる能の演目、二人静と吉野静の二作をモチーフに、創作された「吉野二人静」。
ドビュッシーの曲を挿入したり、オリジナルの楽曲もあり、当日は大勢のお客様でにぎわいました。

----当日のイベント情報より----

都を追われ、吉野に逃げ込んだ義経静御前義経を無事に逃がすために蔵王権現の舞台で静が舞う。追手たちを止めることが出来るのか(吉野静)時は流れて吉野川のほとりで菜を摘む女の前に現れた不思議な女は静御前の霊。静の霊が舞いながら訴える(二人静
能の吉野静、二人静からイメージを得て出来上がったうた語り劇です。
ドビュッシーピアノ曲を背景に雅やかな〈うた語り〉の世界をお楽しみください。
 
場所:学園前ホール(近鉄学園前駅 南口前)
日時:11/3(土)祝日
開場:18:00 開演:18:30
出演
うた語り:中橋怜子
ピアノ:小野文
脚本・演出:今谷多日子(イマタニタカコ)
作曲:今井恵理
挿入曲:ドビュッシー映像第二集・前奏曲集より
学園前アートフェスタ主催公演(無料)


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能の二人静では二人の演者がシンクロして舞うシーンが、背景の墨絵の中の静御前語り部の中橋怜子の重なりとなる演出です。

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最後は桜が舞い散り、熱唱へと。

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フライヤー写真:北井勲
題字:くず上ともこ

 



 

葉流座たちあげの口上

奈良を歩いていると、記紀万葉が伝える風景が今もふと目に飛び込んできます。贅沢なことに、いにしえの風を日々肌に感じながら、この地に暮らしております。
ここ数年、奈良に伝わる神話伝承、歴史伝承の物語などを〈うた語り〉させて頂く機会が増え、日本文学の礎なるものを、改めて手に取る機会に恵まれました。
それらは日本の言語でありながら、時として外国語よりも難解。ところが、一つ結び目がほどけると、どんどん紐が解かれていきます。
これまで教科書の中の人だった千年も昔の人たちの体温、想いがぐいぐいと伝わってくるのです。まるで今の時代のことかと見紛うほど、どれも人間味に溢れていて痛快です。
これらを私たちの言葉と声で伝えて行こう!そんな思いで、この度「葉流座」(はるざ)を結成いたしました。
「言の葉を流(つた)える」畏れ多くも古事記に見える天武天皇のお言葉から二文字頂戴いたしました。
脚本・演出 今谷多日子、音楽・うた語りそして座長まで兼ねまして中橋怜子、小さな旅の一座が今日一歩を踏み出しました。
この秋にはさっそく葉流座の座員として皆様にお目にかかれそうです。
詳細はこちらにて随時お知らせさせて頂きます。
葉流座、今後ともどうぞとよろしくお願い申し上げます。
葉流座
うた語り・音楽: 中橋怜子
脚本・演出: 今谷多日子

中橋怜子

中橋怜子

今谷多日子

今谷多日子



葉流座とは

いにしえの風土に生まれた伝説、先人たちの創造と芸の結晶の中に埋もれている物語をうた語りで人々の心に届けたい、そんな想いを込めて旗揚げした二人だけの小さな移動劇団、葉流座。
その名前は古事記の序文「後葉に流(つた)へむ」からいただきました。二人が生まれ育った奈良の地にまつわるうた語りを各地で公演しております。
土地に伝わる物語にいま息を吹き込むことで、郷土への愛しさがさらに深まることを糧に、日々活動しています。